いつもお疲れ様です。
お仕事や家事で疲れることは多々あることでしょう。
僕はそんな疲れを癒すためスーパー銭湯に行くのが好きです。
ある日、スーパー銭湯で炭酸風呂に入ったとき、あることに気づきました。
それは、なぜか手や足の毛に大量の泡がついているということ。
明らかに体毛のないところよりも、あるところの方に泡がたくさんついているのは不思議じゃないですか?
考えてみれば、炭酸水をコップに注ぐとき、コップの壁に泡が付着する理由も謎です。
というわけで、炭酸ガスが体毛や壁に付着する理由を考えていきましょう。
結論
なぜ体毛に多くの炭酸が付着する謎を解決するために必要な考え方を2つ紹介します。
- 異物による発泡のきっかけ
- 体毛の凹凸による必要エネルギーの減少
体毛の凹凸による必要エネルギーの減少は「きっかけ」という考え方の応用であるため、やや難しい考え方となっています。
異物による発泡のきっかけ
「きっかけ」とは
発泡の「きっかけ」といわれて、「なんやそれ」と感じた方は多いと思うので、
それついて解説します。
例えば、コーラのキャップを開けたとき泡が飛び出てきた経験はあるはずです。
真夏にコーラを外に放置していたり、コーラが自販機の中で落ちたり、コップに注いだり、
メントスを入れてみたり、これらが原因で炭酸があふれでます。
つまり、衝撃や温度変化、圧力変化、異物が入ることが「きっかけ」となり、
コーラがあふれでているのです。
他にも、このような「きっかけ」が原因で引き起こされる現象は多々あります。
- 雨
- 沸騰石
まずは雨です。
空気中には目に見えない大きさの塵が舞っています。
上空では塵やほこりが「きっかけ」となり水蒸気が集まり雲ができ雨が降ります。
もし塵がなければ雨が降らず水を飲むことができないかもしれません。
次に沸騰石です。
よく学校で「突然沸騰(突沸)してビーカーが割れないように沸騰石を入れてください!」
と教わったはずです。
しかし、当時は沸騰石の成分や突沸を防ぐ仕組みを知らずムズムズしていました。
実際、沸騰石は内部に多数の穴があるただの石です。
多孔質であれば十分沸騰石としての役割を果たすので、材質は問いません。
仕組みは穴を「きっかけ(しばしば核という)」として沸騰を促し、
爆発的に沸騰するのを防ぐというものです。
我慢をせず発散を促す起点を作ってあげるということですね。
沸騰しろ~
我慢、我慢、我慢
我慢しないで、早く沸騰しろよ~~
ウォーーー!我慢できない、爆発だーー!!
ビーカーを割ってやる!!!
炭酸泉で起こっていること
では、炭酸泉に入浴するときはどうでしょう。
入浴による衝撃が「きっかけ」となりお湯に溶けた二酸化炭素や酸素が気体になろうとします。
泡は体毛を起点として直接発生、あるいは、浴槽内で発生し、湯面まで浮上する途中で体毛に絡まっています。
このようにして、体毛に炭酸ガスが付いています。
<難>体毛の凹凸による必要エネルギーの減少
「きっかけ」という考え方の応用で、エネルギーとかややこしい話ですが分かりやすく解説します。
液体から気体に変化する要因として溶解度とか難しい考え方はいろいろあります。
今回は体毛の凹凸が安定して液中で気体を発生させやすいという点で考えていきます。
なぜなら、体毛に多くの気体が付着している謎を解決するためです。
ではいきましょう。
体毛の一番外には魚の鱗の様な膜があります。
その膜をキューティクルといい、髪が痛んだりするとめくれ凹凸を生みます。
一般に、液体が気体になるためにはエネルギーが必要です。
イメージとしてはヒヨコが殻を破って出てくるためには、ヒヨコが殻を破れるほどの力がある必要があります。
その力がエネルギーだと思ってもらって構いません。
37度前後の温かい環境の方がヒヨコのエネルギーが増加し孵化を成功させやすいので、
できることならそんな環境の下で卵を管理するのがベストです。
液体も同様で、できることなら安定して気化できる環境を探しているわけです。
ここでいう安定した環境が体毛の凹凸です。
液中で気体になるとき、周りの液体から受ける力(表面張力)を上回るだけのエネルギーが必要です。
もし、壁や凹凸があればその付近では四方八方を液体に囲まれていないので、
気化に必要なエネルギーが少なくて済みます。
よって、体毛の凹凸や壁の傷が気化に必要なエネルギーの少ない安定した環境となっています。
ちなみに、コーラ瓶の内側は発泡起点となる傷がないほど滑らかなので、瓶の中に炭酸ガスが付着しているのを見たことないわけですね。
以上より、炭酸泉では体毛に炭酸ガスが多く付着しています。
まとめ
今回は体毛に多くの泡が付着する謎を考察していきました。
変化のない環境下で入浴動作による衝撃や体毛の凹凸を「きっかけ」として、
体毛に多くの炭酸ガスが付着しています。
また、体毛の黒色と炭酸ガスの白色がコントラストとなり体毛に多くガスが付着しているように見えるなどの考察は感覚的な部分が多く除かせていただきました。
※そもそも溶けている気体が少なければ気化することは少ないので、2番目以降に風呂に入るときは泡が付着しなかったりします。
コメント